【販売店契約と売買契約】それぞれの違いと締結するときに注意すべきポイント

販売店契約も売買契約も、「物を売る・買う」ための契約なので、行為としては似ていますが、異なる点もあります。本記事では、販売店契約と売買契約の違いや契約締結時に明記すべきポイントについて解説します。

 

販売店契約と売買契約

そもそも「販売店契約」とは?

販売店契約とは、メーカーなどが製造・供給している製品を、自己の名で再販売するために結ぶ契約のことを指します。販売店側にとって、ある一定の数量の製品を買い取ることになるため、在庫を抱えるリスクはありますが、再販売による転売益が得られます。販売店は継続的にメーカーなどから製品を購入し、販売することになるため、販売店契約は「継続的売買(取引)契約」の側面も持っているのが特徴です。

 

一方で「売買契約」とは?

売買契約とは、契約当事者の一方がある目的物について有償で所有権を移転させることを指します。無償で目的物を渡す場合は贈与にあたります。売買契約は、食料品や日用品から自動車や土地建物に至るまで、あらゆる売買取引に利用されています。なお、契約自体は売主と買主の口約束でも成立することに注意が必要です。

 

販売店契約と売買契約で記載すべきポイント

販売店契約と売買契約で共通する、契約書に記載すべきポイントについて見ていきましょう。

製品について

販売店契約も売買契約も、どの製品をいくつ、いくらで売る(買う)のかを記載することが非常に重要です。製品については、具体的な商品名・型番・年式・登録番号・カタログ番号などを明記するようにしましょう。「○○社の製造するパソコン」などあいまいな表記にしていると、後から売主側に拡大解釈される可能性もあるからです。

継続的な売買契約において、商品の種類が多様で、また種類の入れ替わりが生じうる場合は、契約書別紙に商品の一覧を作成し、商品の追加・変更があったときに当該別紙を改訂のうえ、両者で合意することで、契約内容の変更を行うことが一般的です。

法律上の義務となる「検査」

法律上は、「買主は目的物を受領後、遅滞なく検査する義務を負う」と定められています。受領後ただちに検査することが難しい場合もありますが、いつまで経っても検査をされないままでは売主も代金を回収できなくなってしまいます。そこで、「受領後○日までに検査完了の通知がなければ検査に合格したものとみなす」などの規定を置くケースが多く見られます。また、数量が多い場合は抜き取り検査で良いのか全量検査するのかなど検査の方法についても明記しておいたほうがよいでしょう。

所有権・危険負担の移転

民法の原則のもとでは、所有権は売買契約の成立と同時に買主に移転することになります。しかし、受注生産など契約時にまだ製品が存在していないこともあるので、原則通り所有権が移転することになると不都合が生じることもあります。また、地震や火事、盗難など売主の責任ではないことが原因で商品が滅失または毀損した場合、どちらが責任を負うのかについても事前に取り決めておくことが必要です。所有権と危険負担の移転のタイミングは、「製品の引渡時」「検査完了時」「代金完済時」などがあります。

瑕疵担保責任(契約不適合責任)

瑕疵担保責任とは、製品に隠れた欠陥があったときに負う責任のことを言います。一見欠陥がなさそうに見えても、納品後しばらく経ってから欠陥が見つかることがあります。商法上は、商人間の売買では「6か月以内に売主に欠陥があったことを通知しなければ、契約の解除又は代金減額若しくは損害賠償の請求ができない」と定められています。この規定どおりにする方法もあれば、この規定を排除し、買主側が減額請求あるいは契約解除を選択できるようにすることも考えられます。

製品の納入後に起こるトラブルのための「保証」に関する内容

製品を納入後、用途に沿って通常使用していても、不具合が起きることがあります。そのため、保証に関する条項を設けておくことが必要です。保証開始時期・期間はいつにするか(「納品日から1年間」など)、保証の範囲(法令基準への適合性・使用目的への適合性など)・保証の内容(代替品と交換する、修理する、返金するなど)などを明確に定めておきましょう。

 

AI-CONで販売店契約と売買契約の契約リスクを回避しよう

販売店契約も売買契約も売主が大手メーカーなど交渉上強い立場にあるものである場合、その分買主が契約内容において不利になることもありえます。そのため、契約を締結する際には内容を慎重に精査することが必要です。

契約リスク判定サービス「AI-CON」であれば、それぞれの条項の「有利」「不利」を判定して契約書に潜むリスクを浮かび上がらせ、修正例を提示してもらえます。それだけでなく、不足している項目(条項)も表示されるので、契約書の記載漏れの心配もありません。

販売店契約や売買契約は、AI-CONでチェックしてから締結に臨むようにしましょう。

 

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