【業務効率改善】法務部門によるAI活用がすでに削減できる業務とその恩恵について

欧米では法律分野におけるリーガルテックの進出がめざましい一方、日本では法務ドキュメントの電子化すらまだまだ進んでいません。しかし、最近になって企業の法務部門でもAIやRPAを導入して業務を効率化することで、より戦略的な部分にリソースを投入しようとする動きが出てきました。そこで、本記事では法務部門でAIによって効率化できるのはどのような領域なのか、またAIで業務を効率化するメリットについて解説します。

 

法務部門のオペレーションでAIによって効率化できるもの

企業の法務部門でAIによって効率化が期待できるものとしては、以下のようなものがあげられます。

問い合わせ対応

従来、一般社員から法務部に問い合わせをすると、一般社員側からすれば回答に時間がかかることが不便でした。一方、法務部側からすれば、似たような相談や質問への対応に多く時間が割かれているという悩みがありました。

そこで、近年では定型的な質問については判例や法令などの各種データから最適な回答を抽出できるチャットボットを開発し、そのチャットボットが自動的に回答する仕組みが利用され始めるようになりました。その結果、回答の遅さも解消でき、回答の手間暇も減って一般社員と法務部双方にメリットに生まれています。

デューデリジェンス

ここ数年、M&A後に被買収会社の粉飾決算が発覚し、巨額の損失計上と過年度決算の修正を余儀なくされる事件が立て続けに起きています。その理由には、M&A時のデューデリジェンス(以下「DD」)やポスト・マージャー・インテグレーション(以下「PMI」)のときにデータをチェックしきれず不正を見抜くことができなかったことがあげられます。

そこで、近年では人為的に選別した文書を機械に読み込ませて、不正などのリスクに抵触しそうなファイルを高い精度で発見する技術がDD時に利用され始めています。DDの段階で不正が発見できれば、そのような不測の損害発生を防ぐことができるのです。

契約書のレビュー

取引先と契約を結ぶ際には、大きく分けて信用リスク・レピュテーショナルリスク・不可抗力リスクといった3つのリスクがあります。法務部門では、事業部門にヒアリングをして、法的リスクについて精査した上で契約書のリーガルチェックを行います。

しかし、契約書の内容は今後の取引の行方に関わることのため、チェックする量が多くなればなるほど、膨大な時間的コストと手間暇がかかります。そこで、近年では契約書のレビューを行うAIが開発され、リーガルチェックに利用されています。

 

 

AIで業務を効率化することにより生まれるメリットとは

では、AIで業務を効率化することによって、法務部門ではどのようなメリットが生まれているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

社内のリソースを他の優先度の高い業務に使うことができる

まず、AIによって業務を効率化することで、社内のリソースを他の業務に回すことができる点があげられます。例えば、ある有名大手IT企業では、社内で1週間の業務内容と所要時間を調査したところ、優先度が高いとはいえない仕事に全体の20%もの時間を割いていたことがわかりました。

そこで、NDAや日常的に発生する契約のレビューといった優先度が高くない業務をグループ会社へアウトソーシングすることを始めた結果、優先度の高い業務に時間を割くことができるようになったそうです。

リーガルリサーチの負担軽減

膨大な裁判例や法令データから必要な情報を検索して回答することも、AIの得意分野です。また、最近では検索だけでなく、法律文書から得られた情報を整理・分析して評価することにもAIが利用され始めています。そのため、法務部門担当者の情報を探す手間が省けて、リーガルリサーチの負担が軽減できた結果時間的ロスの削減にもつながっていると言います。

問い合わせ対応の省力化

他の部署から法務部門への「契約書の雛形はどこにある?」「この契約書をチェックしてほしい」といった定型的な質問・相談であれば、AIが対応することが十分に可能です。そのため、AIを使って契約書のチェックをしたり、チャットボットを使用して自動返信したりすることによって、問い合わせ対応の省力化を図ることができます。

 

AI-CONなら業務の効率化もコスト削減も実現できる

AI-CONは、AIを使って契約書のリスク判定を行えるシステムです。オンライン上に契約書をアップロードするだけで、どの条項にどのようなリスクがあるかを提示してもらうことができます。また、修正案のリコメンドも、「自社有利」「対等な関係」「相手有利」の3パターン示してもらえるので、相手方との関係性に応じて条文を柔軟に変えられる点も大きなメリットです。

また、弁護士に契約書のレビューを依頼すると、最低でも1通あたり5万円以上のコストがかかりますが、AI-CONであればその1/10のコストでフィードバックを受けられるようになっています。業務の効率化のひとつの手段として、AI-CONの利用もぜひご検討ください。

 

もし、面倒な法務業務の効率改善に興味がおありでしたら、下記のリンクからご確認ください。

参考文献:
日本経済新聞「M&A、不正チェックにAIを 高岡俊文氏 KPMG FAS パートナ
ー」2018年4月13日
日本経済新聞「企業の法務部門『攻めの組織』に変身中」2018年4月29日

 「[特集1] 法務におけるAI活用の可能性」『BUSINESS LAW JOURNAL』2018年5月号

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